ふと思い出して聴いています。夜中に聴くと怖いな。女性ヴォーカルのいわゆるトリップホップと呼ばれるジャンルに近いですが、リズムの引き出しや音響のアイデアはポストロックにも接近していたり、一方でそのシンプルかつアトモスフェリックなヴォーカル・ラインが印象的なバンドでもあります。それぞれの要素はほかでも見かけるものですが、一番はやはりこのバランス感覚というか、バンドの中でのミクスチュアなのかなと。この時代にあってこの音楽性というのがありそうでない、伝説のオルタナティブ・ロックバンドと言われる由縁なのかなと思ったりしました。身も蓋もなく言ってしまうなら暗い音楽が好きな人であれば誰でもオススメ、みたいなバンドでありアルバムであると言えるでしょう。沁みます。