日本におけるシンセサイザー・ミュージックの第一人者として知られる冨田勲の、シンセ作品としては3作目にあたりますか。『火の鳥』つながりなのか虫プロ関係なのか手塚治虫のジャケも神々しさと禍々しさが対比されたすばらしいものですが、鳴っている音楽もまた『(オーケストラのように)壮大』という枠でははかれない、シンセサイザー・ミュージック並びに世界のトミタならではのものであります。表題が示すとおり。ストラヴィンスキーの「火の鳥」、またドビュッシーがマラルメにあてて描いた「牧神の午後への前奏曲」、ムソルグスキー「はげ山の一夜」といった楽曲をユニークな調理によって今なおオリジナルな表現へと昇華しています。今でこそDTMやエレクトロニカといったジャンルも要素も当たり前になってしまいましたが、究極のアナログ性、ならびにそれを天才がコントロールすることによってしか生まれ得なかった音楽としてスペシャルなものであると断言できます。プログレッシヴだなー。



