黒岡衛星の1日1枚1言

この"ブログで音楽の話しかしたくない"がすごい!第一位

God Is An Astronaut『All is Violent, All is Bright』('05)

 

パンチのあるタイトルです。音の方はいわゆる轟音ポストロック〜ポストメタルといいますか、MONOやPelicanを思わせるような、荒涼としたアルペジオと歪んだまま加速するメタル〜パンキッシュな轟音を行き来するもの。一時期一部の人の涙腺をメロメロにしたタイプのやつで、今でもたまらない人は多いのではないでしょうか。美意識が先に立つタイプのバンドは表現の軸が定まっていて好きだなあ。スペースロックと呼ばれたりもするようですが、確かにこう、バンド名を彷彿とさせるような宇宙を感じさせるサウンドではあるものの、たとえば他のスペースロック、ホークウィンドとかオズリック・テンタクルスみたいなガッツリラリってる連中よりはむしろシューゲイザーブラックとかに近いと思います。シンプルに疾走する楽曲なんかもあったりして若書きの感もありますが、とはいえそれもまた魅力につながっているいいアルバムでしょう。ポストロックというジャンルにありがちな、スタイルに囚われてしまったバンドには出せない味と可能性を感じさせていいんじゃないでしょうか。