黒岡衛星の1日1枚1言

この"ブログで音楽の話しかしたくない"がすごい!第一位

John Lennon & Ono Yoko『Sometime In New York City』('72)

 

まーカオスなアルバムですこと。ジョンとヨーコの共作も含むスタジオ録音にプラスティック・オノ・バンドフランク・ザッパマザーズ(!)とのライブ音源を組み合わせたダブル・アルバムであります。スタジオ録音こそ"いつもの"ジョン・レノンが感じられるものの、『ライブ・ジャム』と題された側のディスクは大変なことになってます。フリーキーな演奏に乗って絶叫につぐ絶叫。ジョンもヨーコもノリノリです。叫びこそが世界を変え得ると本気で信じた人間にしか到達できないところまで行っちゃってます。殆どフリー・ジャズであり間違いなくパンク。ビートルズには全くと言っていいほど興味のない僕ですが、こういう音源を聴くとしかしやはりこのジョン・レノン(とオノ・ヨーコ)という人は嫌いになれないというか、好きだなあと思わされます。マザーズに関しては言うまでもないですね。タイトルこそ変わってますが「キング・コング」まで飛び出して相変わらずのやりたい放題。しかしそれも最後はノイズとともにジョン&ヨーコが絶叫で〆。お行儀のいいロック名盤には間違っても挙がらないでしょうが、いい作品です。表現ってこういうもんだよな。