黒岡衛星の1日1枚1言

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10cc『The Original Soundtrack』('75)

 

The Original Soundtrack

The Original Soundtrack

  • アーティスト:10cc
  • Mercury
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長らく「アイム・ノット・イン・ラヴ」が入ってるポップ・アルバムくらいに思ってたんですが(そういう人も多いんじゃなかろうかと思いますが)、ある日のFMから流れてきた「ブラックメール」があまりにカッコいい異形のディスコ・ポップで腰抜かしまして。こりゃちゃんと聴かにゃならんなとなってからなんとなく特別なアルバムです。『架空のサウンド・トラック・アルバム』として精巧なガラスか飴の細工のような儚さのコーラスやアレンジが幅を利かせる一方で、後にメンバーのゴドレイ・アンド・クレームが得意とするような奇妙な響きを持つ、意外にハードなギターのカッコよさはやはり今作が偉大なロックのアルバムなのだと主張するかのよう。変な音の鳴りようという意味ではジャーマン・プログレにも全然負けてない。ソフト・ロックなんちゃらを超えて今聴いても全然今っぽいし、何なんでしょうね。名盤なのは確かなんですけど。