僕の一番好きなバンドにインターナショナル・ノイズ・コンスピラシーという、色んな意味でパンクなバンドが居るんですが、このトーキョー・セックス・デストラクションというバンドはわりと素直にそのフォロワーというか、久しぶりに聴くとけっこうそのまんまだなと。この2002年周辺というのはオールド・ロックを基調としたガレージ・ロックのリヴァイヴァルが全世界的に起きていたわけですが、彼らは特に強い政治性が特徴というか、たとえばMC5をリスペクトするのであれば彼らの音楽に宿る政治性までも今様に演奏しなければダメだ、というのがあるんだろうなと。まあこのアルバムから10年どころか20年経っても世の中はしょうもないですが、だからこそこの爆音で世の中を変えようとしたロックのリアルさは未だ現役であるとも言えます。それがいいのか悪いのかは別として、大変に格好良いアルバムであり曲でありバンド。お薦めです。