『サブスクにないは存在しないも同じ』みたいな論調は極端だなと思いつつ、でもそういえばこのアルバムとか、サブスクにないから聴いてなかった作品、の典型だなと思う。記憶違いならアレなのだが、中古やレンタルでもあまり見かけた覚えがないまま今に至る。論壇としてのロック名盤なんちゃらに挙がることはなさそうだが、一方で定番なのは間違いなく、このアルバムが日本のシーンを変えたのは間違いないだろう。なのに。ともあれ、本当に何となく機会のないまま今初めて聴いたのだけれども、この耽美でナルシスティックなダウナーさはSyrup16gとはまた違った良さがあるな、ということを今更ながらあらためて思うし、後の（それこそサブスクにあるような）作品よりもその良さ、切実さが真っ直ぐに伝わる作品のように思う。そればかりでもとは思うけども、やっぱり初期衝動って大事よな。
