黒岡衛星の1日1枚1言

この"ブログで音楽の話しかしたくない"がすごい!第一位

Steve Reich『Phases: A Nonesuch Retrospective (Disc 4)』('06)

 

ディスク4は「カム・アウト」、「プロヴァーヴ」、「砂漠の音楽」を収録。「カム・アウト」は初期の作品で、いかにも実験音楽といった感じのテープ・ミュージックで内容もどちらかといえば「ディファレント・トレインズ」のように社会性が強く、最初のとっかかりとしては辛いかも。むしろ実験音楽を聴きたい、というのであればありか。「プロヴァーヴ」もコーラスが美しいものの「テヒリーム」あたりと比べるとシンプル。「砂漠の音楽」は代表作的というか、厳かなコーラスとオーケストレーションの反復が壮大な作品。タイトルにある砂漠を思わせるような乾いた広がりがあるのではないかと。全体的にこのディスクはややライヒの音楽に慣れてきた人のための、という感のあるコアな楽曲が多いかもしれません。しかしこれもまたライヒの大事な要素。