あまり言及されることがないような気がしますが、個人的に彼の作品で一番好きです。アンセム「エクストラ」(スカパラもカバーしてましたね)収録のアルバム『ジェリー・トーンズ』や問題作『メタル・ブルー・アメリカ』(これはこれでしか聴けない音で嫌いじゃないです)と続いてのどこかアンビエントであり、ポストロックなんかの流れとも共通するようなエレクトロニカへと繋がる音になりました。ところどころちょっと「エクストラ」っぽいけどこれもまろやかな音になっていて下手するとこっちのが好みかも。後半のよりチルいトラックもカッコいいし、音数の少なさがセクシーでいいですよね。一時期こそ徒花的な扱いを受けていましたけど、テック・ジャズ的な要素とか今聴いても古びない音響的面白さがあるのではないでしょうか。むしろ今おすすめ。