これが40年前のYOASOBIかと思うと感慨深い(違う)。どちらかといえば、というか完全にオールドロックをやっているときのくるり(の、元ネタのひとつ)だし、『アメリカの匂いを感じさせるロック』の原初のひとつ、なのだと思う。アメリカの西海岸や南部から出てきた音楽を思い出させつつ、けれどどうしようもなく現れてしまう湿っぽくじめっとしてせせこましい日本の風景を、これはこれでええやんけ!と笑い飛ばすような豪快さとやさしさ。あまり『昭和の暖かみ』みたいなものは信じていないのだけど、雑な時代に雑だからこそ存在した魅力がここにある、んじゃないかな。