新譜が出たからハマったというわけではなくて、旧譜を聴き込んでたらピンときてドハマリしたタイミングで新譜まで出た、という感じだったので特にこう、特別な思い入れなどはないのだけれど、しかし『日本最古のロックバンド』（諸説あり）とも言われるような世代のバンドが2022年に発表する作品としてはあまりにも今で（全員がプロデューサー気質というのもあるのだろうけど）むしろコピーにある『老齢ロックの夜明け』みたいな言葉やジャケットが若い層を遠ざけていて勿体ないなと思うくらい。なぜ彼らのような地位あるミュージシャンに鳴らせるのかがわからないくらい、どこまでもオルタナティヴで労働者階級のロック。「彷徨う場所のないバス停」などに至ってはその静かな攻撃性にうすら寒くすら感じてしまう。彼らにとって『いつも通りの』名盤。
