カーカスもかくやという悪趣味なジャケットですが、中身もまあエクストリームなこってす。もともとは映画のために用意されていたマテリアルをアルバムとして再構成したもののようですが、にしたって何をどう撮ったらこんな音楽を劇伴にしようと思うんでしょうか。超絶技巧のジャズ・ロックをユーモアで伸縮自在にしてしまうザッパ印の音楽性は特にこの頃に顕著というか、ここら辺から顕在化してくるのかなと思います。なかでも映画からの抜粋とかどぶろっくばりの下ネタソングを交えつつ大曲『キング・コング』に至るディスク2がやはりインパクト大でしょう。後にジャン・リュック・ポンティも取り上げるわけですが、気の狂ったカートゥーンみたいな壮絶な内容の組曲。それでいてただ偏屈というのでなく耳に残るポップさがあるのがザッパ音楽の良いところですわな。ガチの初心者がここから聴くのは分量的にしんどいかもしれませんが一度踏み込んだならば必ずたどり着いてほしい作品であります。お薦め。
