櫻井敦司がBUCK-TICK休止中にやっていたバンドっちゃそうなんですけどどっちかっていうとTHE MORTALというバンドとして好きなんですよねという唯一のフルアルバム。ミニアルバムだとカバーなどが多かったのに対し(それはそれでルーツが知れるいい作品ではありましたが)、こちらはオリジナル曲で固めてあります。根っこのところこそBUCK-TICKと同じかと思うのですが、古巣ではできないやらないような表現としてよりのびのびとシンプルなバンド表現に勤しんでおり、櫻井敦司のヴォーカルも(同じ表現者としての魅力を持ちながらも)違う印象があるのが面白いす。BUCK-TICKはドギツイまでの蛍光色や極彩色で迫るポップさのようなものがありますけど、THE MORTALは徹底してユーロ的(≒非英語圏的な)モノクロのゴシック・ガレージ・サウンドとでも言うべきものにしてあるのが面白いですね。そもそもメンツが豪華だよなあ。つくづく次が観たかった。