黒岡衛星の1日1枚1言

この"ブログで音楽の話しかしたくない"がすごい!第一位

Syrup16g『HELL-SEE』('03)

 

こんなに病的な、と言い切ってしまうのもあれだが、目の笑ってないメンヘラギャグ百連発みたいなアルバムがなんでこんなに響くんだろう。それはたとえば思春期のナイーヴさと共鳴した結果のポピュラリティなのかもしれないけれども、バンドと同世代、さらに上の世代になってみてより共感してしまうある種のリアルと寓話がここにある、気がする。「不眠症」、「月になって」、好きな曲はたくさんあるし、アルバム通して心の名盤だが、実はシンプルな表題曲「HELL-SEE」の歌詞が一番美しく完成していると、そんなふうに思ったりする。